2011年11月27日日曜日

明星和楽という出来事について〜第一章:タイトル秘話〜

2011年11月11日〜13日の3日間、福岡県福岡市の中洲にあるGate's 8Fにてあるイベントが開催された。このイベント自体は3日間で総集客数1250人を数え、出演者は総勢50名を超える一大イベントとなった。

しかし、この「明星和楽」がどのようにして「明星和楽」になったかを知る者は少ない。。。

まず最初に私が「明星和楽」とどのようにして出会ったのか?という所からお話しよう。

私は2年程前から「水曜どうしよう」というコミュニティでありUSTREAM番組でもある、水曜日の夜に中年のオッサンが中心となって集まりワンコイン(500円)の会費を出し、ビールやツマミを買って来ては飲みながら楽しくくっちゃべるという会に参加している。
その「水曜どうしよう」を始めたのは私のかつてのバンド仲間であり後輩である人物なのだが、彼に「水曜どうでしょう」※1 をオススメしたのは私である。
よって私が参加しない訳にはいかないだろうという使命感から、「水曜どうしよう」の裏番組として「裏水曜どうしよう」(以後「裏どうしよう」と呼ぶ)という裏番組を始めた。
(会場は同じ場所で、一カ所で別チャンネルから裏番組を配信するという方法は珍しいと言えるだろう。というかバカらしくて誰もやらないw)
「裏どうしよう」は「水曜どうしよう」の副音声的な役割としてスタートし、表(水曜どうしよう)で行われている企画の是非を問うというスタンスを取って来た。
やがて「裏どうしよう」にはコアなファンが集う事となり、表立って自分を表現できないが強烈な個性を持った人々の駆け込み寺となり「表はちょっと・・・」「裏だったら・・・」というニッチな層をも取り込む一助となった。
そのような背景から私は「裏のボス」として「水曜どうしよう」に今なお参加している。
※1. HTB制作の伝説の地方TV番組である。

なぜこのような前フリが必要だったかをこれからお話しよう。
実は「明星和楽」というタイトルは「裏どうしよう」の猛者である“なぎーく”の発案なのである。
なぎーくはこれまでにも「裏どうしよう」で数々の伝説的な戦いを繰り広げて来た。
現在「裏があっての水曜どうしようだ」と言われる事への彼の功績は計り知れない。
彼の魅力の一つは“緻密でかつ大胆な戦術”である。
今回のイベントのタイトル決めの際にもその“緻密でかつ大胆な戦術”がいかんなく発揮された事は言うまでもない事である。
今話題のFacebook内で内輪で公募されたイベントタイトル選考にて最多票を獲得したのだ。


〜「明星和楽」には 実は深い意味がある〜
“明星”とは金星の事であり、「宵の明星」や「明けの明星」と言われるように、地球から見ると明け方と夕方にのみ観測でき、太陽、月についで明るく見える星である。
それと同時に我々の世代(30〜40代?)には非常に懐かしいアイドル雑誌「明星」をも連想させる。
“和楽”とは 和やかに楽しむ、という「みんなでワイワイ楽しもうよ!」という意味。
と同時に与謝野晶子の詩編集「雲片片」の中で7番目の詩「我友」に出てくるフレーズで、かつて与謝野鉄幹が創刊した文芸誌「明星」に 「詩十章」として掲載されている。
読んでみるとなるほど、今回のイベントそのものだなぁというような内容の詩である。

なぎーくの深い知識と創造力、そして検索能力が融合して作り上げられた傑作。
イベントに対する期待感と想いが強く感じられる。
そしてそれを彼は持ち前の大胆な戦術で採用へと導いたのである。

それが「明星和楽」というタイトルなのだ。

最後に与謝野晶子の<我友>で今回の記事の結びとさせていただきます。



《我友》

ともに歌へば、歌へば、
よろこび身にぞ余る。
賢きも智を忘れ、
富みたるも財を忘れ、
貧しき我等も労を忘れて、
愛と美と涙の中に
和楽(わらく)する一味(いちみ)の人。

歌は長きも好(よ)し、
悠揚(いうやう)として朗(ほがら)かなるは
天に似よ、海に似よ。
短きは更に好し、
ちらとの微笑(びせう)、端的の叫び。
とにかくに楽し、
ともに歌へば、歌へば。